分配
わたくしの古くからの知り合い女性に『カツヨさん(仮名)』という方がおります。
僕がハタチの時に出会ったので、かれこれ34年の付き合いになります。

ハイボールをやり過ぎると酔っ払って『カツヨ(仮名)』から男性の『カツオ』に変身します。
カツオに変身すると、決まって俺に「うるせーよ、オメー」などと暴言を吐いたりします。

普段そんな感じに見えない人なので、変身すると仲間達からは何故か喜ばれます。
そんなカツヨ(仮名)と、来月4年ぶりに開催されるap baunk fesに一緒に参加する事になったんです。

いつもap baunk fesやミスチルのライブに一緒に行く、ルコも一緒に。

実は4年前のap baunk fesにもカツヨ(仮名)と一緒に参加したんです。

この時も、もちろんルコも一緒に。

そんなap baunk fesなどの野外フェスや、コンサートに行くには、まずチケットを取らなければなりません。どのライブもこのチケットを取るのが最大の難関なのです。
コロナも緩和され、4年ぶりの開催という事もあり、今年のap baunk fesのチケットはやはり争奪戦でした。
俺の名前で応募(購入者)して、カツヨ(仮名)とルコの2人を同行者に選び、合計3枚のチケットをエントリーし、当落発表を待つ俺達。

そして運命の当選発表の日。
結果・・・めでたく当選致しました。

昔のコンサートのチケットですと、3枚当選すると自宅にその3枚のチケットが送られてきて、それを俺が同行者に手渡しで配る。という至って簡単なシステムだったのですが、最近のチケットの発券システムが、まぁ面倒臭い。
スマートフォンの普及と、転売防止・ダフ屋(暴力団)の排除などがその原因です。
そもそも昔は、チケットを取る際は応募者だけの名前と住所・電話番号などを開示するだけだったのに、今は同行者の名前・電話番号の情報も提示しないとダメなんです。
つまり、応募する人が、応募しない同行者の情報も提示しなくちゃいけないし、当選してもエントリーした時の同行者の情報と合わないと発券できないんです。発券出来ないどころか、情報が合ってないと会場に入れないんです。完全に転売防止です。
確かに徹底した転売防止も良いけど、俺は昔みたいにライブ会場の周りに沢山のダフ屋がいて『チケット譲って下さい』と書かれた紙を泣きそうな顔して持ってる女の子がいて、その子に余ったチケット譲ったら、その子がダフ屋だった。byともしん。
みたいな雰囲気が好きだったけどなぁ
そして問題は最近のそんなチケットの発券システム。
スマートフォンの普及で、当選してチケットを発券するのは全てスマホで行わなければならないんです。
俺はそんな時代に育った昭和のアナログおっさんですから、これがまた厄介なのでございます。
今回はチケットぴ●でチケットを取ったので、まず、俺とカツヨ(仮名)とルコはスマホにチケットぴ●のアプリをダウンロードしなければいけません。
アプリ?ダウンロード?
この時点でアナログおっさんの俺はギリギリです。
そういう言葉を聞いた時点で脳みそに拒絶反応が出ます。
そして俺以上にアナログで原始人なのがカツヨさん(仮名)
電子マネーはおろか、キャッユカードもネットショッピングもした事ありません。
なので、俺の最初の仕事は、まず、カツヨ(仮名)のスマホにチケットぴ●のアプリをダウンロードする事から始めます。
その後のカツヨ(仮)のスマホで行う作業も、全部俺が代わりにやらなければなりません。
そして、どうにかこうにか俺とカツヨ(仮名)のスマホにチケットぴ●のアプリをダウンロードをし終えた俺。
次のステップはそのアプリを使って、応募者の俺が同行者のカツヨ(仮名)とルコにチケットを『分配する』という作業をしなければなりません。
俺の名前で当選したチケットを2人の名義にするという作業です。

若い人や詳しい人なら簡単なのかもしれませんが、俺にとってはこの『分配』という作業がとってもハードルが高い。
まず、同行者にチケットを分配するには、チケットぴ●のアプリ内にある【Cloak(クローク)】というサイトに行って分配という作業を行うそうです。
ここまでこのブログを読んでくれてる皆さん、大丈夫?ついて来れてます?
ミスチル会会長みたいに『今日のブログは面白くねーな』つって高速スクロールして飛ばし読みしてくれても全然構いませんからね。
そんな【Cloak(クローク)】に飛んでみるとそこに待ち受けてた画面は【ログイン】【パスワード】

アプリ?
ダウンロード?
クローク?
ログイン?
パスワード?
いやいや、その写真の女の子みたいに俺の方が頭抱えたいわ。
おっちゃん、この時点で頭の中がショート寸前で、頭のてっぺんから湯気が出そうです。
それでもなんとかログインに成功し、分配作業を始める俺。
まずはルコにチケットを分配。

なんとそれが一発で成功!ルコからすぐに『チケット発券出来ました~ありがとうございます!』とのLINEが。
なんだよ、俺!やればできるじゃないか!!
この調子でカツヨ(仮名)にも分配だ!
ルコに分配した時と全く同じ手順でカツヨ(仮名)に分配!

よっしゃ!これで俺の仕事は終わった。得意じゃない作業から解放されてホッとしたわ~
と・こ・ろ・が!!!!
カツヨ(仮名)のスマホの画面を見ると、エラー表示が。

そこに書かれた文章を読んでみると『手順が正しくないかも』『操作の有効期限が過ぎてます』『このページが表示されると言う事はこういう原因です』『一度ブラウザ・タブを閉じて下さい』などと書かれてある。
は?さっきやったルコへの分配と全く同じ手順だよ?なに、操作の有効期限って?
それになに?ブラウザ?タブ?何それ?訳わかんねーよ。
ヤベー、心臓が少しドキドキしちゃってるよ。
落ち着け、俺。さっきルコには出来たじゃないか。もう一回冷静にやってみよう。
もう一度最初からゆっくりカツヨ(仮名)にチケットの分配作業をやってみる俺。

と・こ・ろ・が!!
今度は先程の表示とは違った内容の文章が、カツヨ(仮名)のスマホに表示された!!
『お客様が購入申し込み時に登録された入場資格者と一致しないため、お受け取りできません』

え?なになに?どういう事?
分かりやすく書くと
“チケットを申し込んだ時のカツヨ(仮名)の情報と、この【Cloak(クローク)】に登録した時のカツヨ(仮名)の情報が合ってない”らしい。
そんなバカな事ないだろ。さっきまでルコにはちゃんと出来てんじゃん。
そう思ってもう一度カツヨ(仮名)に分配してみる。
結果・・・またしても分配出来ない。
え?なんでなんでなんで?ヤバイヤバイ。どうしよう。どうしよう。
このままじゃカツヨ(仮名)にチケット分配できないじゃん。
分配出来ないどころか、このままじゃカツヨ(仮名)はapに行けないじゃん。
焦る。頭の中が真っ白になる。
全身の毛穴から変な汗が噴き出す。
それからの俺は3日間かけて、カツヨ(仮)のスマホでありとあらゆる手段を試して分配を試みた。
『パスワードを変えみる』『チケットぴ●を一度退会して再登録』『スマホを再起動』
その他にも色んな可能性を試してみたが、結果は同じ。
何回やってもカツヨ(仮名)のスマホ画面には『お客様が購入申し込み時に登録された入場資格者と一致しないため、お受け取りできません』との表示が。

チケットぴ●に電話で問い合わせようとしたら『チケットぴ●では電話での問い合わせは廃止しました』だって。その画面見てスマホブン投げようと思いました。
この時点でもう心が折れそうな俺。アナログおっさんにしたら地獄以外の何物でもない。
大袈裟に言ったら、ノイローゼになる寸前でした。
でも俺がなんとかしないと、超アナログ原始人のカツヨ(仮名)は4年ぶりのap baunk fesに行けない。カツヨ(仮名)だけあの青空の下でミスチルに会えない。
そう自分に言い聞かせ、なんとか冷静を保ってもう一度その文章を読む。
“お客様が購入申し込み時に登録された入場資格者と一致しないため、チケットをお受け取りできません”

もう一度、頭の中で自分に分かりやすく翻訳して復唱する。
“俺がチケットを申し込んだ時に登録したカツヨ(仮名)の情報と一致しないから、チケットは発券できません”
そんなわけない。カツヨ(仮名)とは34年の付き合いだよ。
俺がチケットを応募した時、カツヨ(仮名)の名前や電話番号や生年月日の情報を俺が間違えるわけねーだろ。
そう思って、俺がチケットを応募した時の『入場資格者』の項目を見直してみた。
ホラ見ろ。俺とルコの名前も電話番号も間違いないし、肝心のカツヨ(仮名)の情報にも間違いないじゃん。

なのになんで分配できねーんだよ!!いい加減にしろよ!チケットぴ●!
俺の他にもアナログ人間は沢山いるんだよ!文明の力に頼るのは良いけど、もっとアナログな人にも寄り添ったチケット発券システム考えてくれよ!電話での問い合わせも復活させてくれよ!!
そんな事言ったって、俺一人の昭和のジジイの意見なんて受け入れられる訳ない。
そんなの分かってる。だから自分で何とかしなきゃ。
心が折れて今にも崩れ落ちそうな自分自身で喝を入れて、どこかに入力ミスが無かったか、もう一度全部の情報を隅々まで調べる俺。
そんな俺の目に衝撃的な文字が飛び込んで来た!!!
なんと!!俺が同行者として応募した時に入力したカツヨ(仮名)の名前が『カツヨ(仮名)』ではなく『カスヨ』になってる!!

よりによって、カスヨってw
いや~分配できない原因はこれだったんですね。
俺が応募した時に間違って入力した名前は『カスヨ』
チケットぴ●に登録してある名前は『カツヨ(仮名)』
そりゃ発券できるわけねーわな。
チケットぴ●からしたら『アナタが分配したい“カスヨ”って人は、どこをどう探しても見当たりません』って事だもんね?結局はただの俺の入力ミスだったって事。
その後、分配したい人の名前を『カスヨ』に変えたら、あっと言う間に分配出来ました。

その間、俺にとってのこの地獄の3日間の事を全くなにも知らないカツヨ(仮名)。
彼女にやっと分配出来たので、それまでの経緯をカツヨ(仮名)話した俺。
すると、その日も自宅でハイボールを呑み過ぎてカツオに変身してたカツヨ(仮名)が俺に一言。
「オメー、『カスヨ』って最上級の悪口じゃね?普段オレの事をカスって思ってるから、応募する時『カスヨ』って自然に打っちゃったんだろ?」って半分白目で俺に言い放ってました。

カスヨ・・・確かに無意識だったわ~(笑)
僕がハタチの時に出会ったので、かれこれ34年の付き合いになります。

ハイボールをやり過ぎると酔っ払って『カツヨ(仮名)』から男性の『カツオ』に変身します。
カツオに変身すると、決まって俺に「うるせーよ、オメー」などと暴言を吐いたりします。

普段そんな感じに見えない人なので、変身すると仲間達からは何故か喜ばれます。
そんなカツヨ(仮名)と、来月4年ぶりに開催されるap baunk fesに一緒に参加する事になったんです。

いつもap baunk fesやミスチルのライブに一緒に行く、ルコも一緒に。

実は4年前のap baunk fesにもカツヨ(仮名)と一緒に参加したんです。

この時も、もちろんルコも一緒に。

そんなap baunk fesなどの野外フェスや、コンサートに行くには、まずチケットを取らなければなりません。どのライブもこのチケットを取るのが最大の難関なのです。
コロナも緩和され、4年ぶりの開催という事もあり、今年のap baunk fesのチケットはやはり争奪戦でした。
俺の名前で応募(購入者)して、カツヨ(仮名)とルコの2人を同行者に選び、合計3枚のチケットをエントリーし、当落発表を待つ俺達。

そして運命の当選発表の日。
結果・・・めでたく当選致しました。

昔のコンサートのチケットですと、3枚当選すると自宅にその3枚のチケットが送られてきて、それを俺が同行者に手渡しで配る。という至って簡単なシステムだったのですが、最近のチケットの発券システムが、まぁ面倒臭い。
スマートフォンの普及と、転売防止・ダフ屋(暴力団)の排除などがその原因です。
そもそも昔は、チケットを取る際は応募者だけの名前と住所・電話番号などを開示するだけだったのに、今は同行者の名前・電話番号の情報も提示しないとダメなんです。
つまり、応募する人が、応募しない同行者の情報も提示しなくちゃいけないし、当選してもエントリーした時の同行者の情報と合わないと発券できないんです。発券出来ないどころか、情報が合ってないと会場に入れないんです。完全に転売防止です。
確かに徹底した転売防止も良いけど、俺は昔みたいにライブ会場の周りに沢山のダフ屋がいて『チケット譲って下さい』と書かれた紙を泣きそうな顔して持ってる女の子がいて、その子に余ったチケット譲ったら、その子がダフ屋だった。byともしん。
みたいな雰囲気が好きだったけどなぁ
そして問題は最近のそんなチケットの発券システム。
スマートフォンの普及で、当選してチケットを発券するのは全てスマホで行わなければならないんです。
俺はそんな時代に育った昭和のアナログおっさんですから、これがまた厄介なのでございます。
今回はチケットぴ●でチケットを取ったので、まず、俺とカツヨ(仮名)とルコはスマホにチケットぴ●のアプリをダウンロードしなければいけません。
アプリ?ダウンロード?
この時点でアナログおっさんの俺はギリギリです。
そういう言葉を聞いた時点で脳みそに拒絶反応が出ます。
そして俺以上にアナログで原始人なのがカツヨさん(仮名)
電子マネーはおろか、キャッユカードもネットショッピングもした事ありません。
なので、俺の最初の仕事は、まず、カツヨ(仮名)のスマホにチケットぴ●のアプリをダウンロードする事から始めます。
その後のカツヨ(仮)のスマホで行う作業も、全部俺が代わりにやらなければなりません。
そして、どうにかこうにか俺とカツヨ(仮名)のスマホにチケットぴ●のアプリをダウンロードをし終えた俺。
次のステップはそのアプリを使って、応募者の俺が同行者のカツヨ(仮名)とルコにチケットを『分配する』という作業をしなければなりません。
俺の名前で当選したチケットを2人の名義にするという作業です。

若い人や詳しい人なら簡単なのかもしれませんが、俺にとってはこの『分配』という作業がとってもハードルが高い。
まず、同行者にチケットを分配するには、チケットぴ●のアプリ内にある【Cloak(クローク)】というサイトに行って分配という作業を行うそうです。
ここまでこのブログを読んでくれてる皆さん、大丈夫?ついて来れてます?
ミスチル会会長みたいに『今日のブログは面白くねーな』つって高速スクロールして飛ばし読みしてくれても全然構いませんからね。
そんな【Cloak(クローク)】に飛んでみるとそこに待ち受けてた画面は【ログイン】【パスワード】

アプリ?
ダウンロード?
クローク?
ログイン?
パスワード?
いやいや、その写真の女の子みたいに俺の方が頭抱えたいわ。
おっちゃん、この時点で頭の中がショート寸前で、頭のてっぺんから湯気が出そうです。
それでもなんとかログインに成功し、分配作業を始める俺。
まずはルコにチケットを分配。

なんとそれが一発で成功!ルコからすぐに『チケット発券出来ました~ありがとうございます!』とのLINEが。
なんだよ、俺!やればできるじゃないか!!
この調子でカツヨ(仮名)にも分配だ!
ルコに分配した時と全く同じ手順でカツヨ(仮名)に分配!

よっしゃ!これで俺の仕事は終わった。得意じゃない作業から解放されてホッとしたわ~
と・こ・ろ・が!!!!
カツヨ(仮名)のスマホの画面を見ると、エラー表示が。

そこに書かれた文章を読んでみると『手順が正しくないかも』『操作の有効期限が過ぎてます』『このページが表示されると言う事はこういう原因です』『一度ブラウザ・タブを閉じて下さい』などと書かれてある。
は?さっきやったルコへの分配と全く同じ手順だよ?なに、操作の有効期限って?
それになに?ブラウザ?タブ?何それ?訳わかんねーよ。
ヤベー、心臓が少しドキドキしちゃってるよ。
落ち着け、俺。さっきルコには出来たじゃないか。もう一回冷静にやってみよう。
もう一度最初からゆっくりカツヨ(仮名)にチケットの分配作業をやってみる俺。

と・こ・ろ・が!!
今度は先程の表示とは違った内容の文章が、カツヨ(仮名)のスマホに表示された!!
『お客様が購入申し込み時に登録された入場資格者と一致しないため、お受け取りできません』

え?なになに?どういう事?
分かりやすく書くと
“チケットを申し込んだ時のカツヨ(仮名)の情報と、この【Cloak(クローク)】に登録した時のカツヨ(仮名)の情報が合ってない”らしい。
そんなバカな事ないだろ。さっきまでルコにはちゃんと出来てんじゃん。
そう思ってもう一度カツヨ(仮名)に分配してみる。
結果・・・またしても分配出来ない。
え?なんでなんでなんで?ヤバイヤバイ。どうしよう。どうしよう。
このままじゃカツヨ(仮名)にチケット分配できないじゃん。
分配出来ないどころか、このままじゃカツヨ(仮名)はapに行けないじゃん。
焦る。頭の中が真っ白になる。
全身の毛穴から変な汗が噴き出す。
それからの俺は3日間かけて、カツヨ(仮)のスマホでありとあらゆる手段を試して分配を試みた。
『パスワードを変えみる』『チケットぴ●を一度退会して再登録』『スマホを再起動』
その他にも色んな可能性を試してみたが、結果は同じ。
何回やってもカツヨ(仮名)のスマホ画面には『お客様が購入申し込み時に登録された入場資格者と一致しないため、お受け取りできません』との表示が。

チケットぴ●に電話で問い合わせようとしたら『チケットぴ●では電話での問い合わせは廃止しました』だって。その画面見てスマホブン投げようと思いました。
この時点でもう心が折れそうな俺。アナログおっさんにしたら地獄以外の何物でもない。
大袈裟に言ったら、ノイローゼになる寸前でした。
でも俺がなんとかしないと、超アナログ原始人のカツヨ(仮名)は4年ぶりのap baunk fesに行けない。カツヨ(仮名)だけあの青空の下でミスチルに会えない。
そう自分に言い聞かせ、なんとか冷静を保ってもう一度その文章を読む。
“お客様が購入申し込み時に登録された入場資格者と一致しないため、チケットをお受け取りできません”

もう一度、頭の中で自分に分かりやすく翻訳して復唱する。
“俺がチケットを申し込んだ時に登録したカツヨ(仮名)の情報と一致しないから、チケットは発券できません”
そんなわけない。カツヨ(仮名)とは34年の付き合いだよ。
俺がチケットを応募した時、カツヨ(仮名)の名前や電話番号や生年月日の情報を俺が間違えるわけねーだろ。
そう思って、俺がチケットを応募した時の『入場資格者』の項目を見直してみた。
ホラ見ろ。俺とルコの名前も電話番号も間違いないし、肝心のカツヨ(仮名)の情報にも間違いないじゃん。

なのになんで分配できねーんだよ!!いい加減にしろよ!チケットぴ●!
俺の他にもアナログ人間は沢山いるんだよ!文明の力に頼るのは良いけど、もっとアナログな人にも寄り添ったチケット発券システム考えてくれよ!電話での問い合わせも復活させてくれよ!!
そんな事言ったって、俺一人の昭和のジジイの意見なんて受け入れられる訳ない。
そんなの分かってる。だから自分で何とかしなきゃ。
心が折れて今にも崩れ落ちそうな自分自身で喝を入れて、どこかに入力ミスが無かったか、もう一度全部の情報を隅々まで調べる俺。
そんな俺の目に衝撃的な文字が飛び込んで来た!!!
なんと!!俺が同行者として応募した時に入力したカツヨ(仮名)の名前が『カツヨ(仮名)』ではなく『カスヨ』になってる!!

よりによって、カスヨってw
いや~分配できない原因はこれだったんですね。
俺が応募した時に間違って入力した名前は『カスヨ』
チケットぴ●に登録してある名前は『カツヨ(仮名)』
そりゃ発券できるわけねーわな。
チケットぴ●からしたら『アナタが分配したい“カスヨ”って人は、どこをどう探しても見当たりません』って事だもんね?結局はただの俺の入力ミスだったって事。
その後、分配したい人の名前を『カスヨ』に変えたら、あっと言う間に分配出来ました。

その間、俺にとってのこの地獄の3日間の事を全くなにも知らないカツヨ(仮名)。
彼女にやっと分配出来たので、それまでの経緯をカツヨ(仮名)話した俺。
すると、その日も自宅でハイボールを呑み過ぎてカツオに変身してたカツヨ(仮名)が俺に一言。
「オメー、『カスヨ』って最上級の悪口じゃね?普段オレの事をカスって思ってるから、応募する時『カスヨ』って自然に打っちゃったんだろ?」って半分白目で俺に言い放ってました。

カスヨ・・・確かに無意識だったわ~(笑)
スポンサーサイト
激レアさん
毎年、手を変え品を変え必ず富士山に登山してる俺達登山会。
去年は忍者の恰好で行きました。そのメンバーは左から、まさやん、俺、ミモザ。

そして忘れてならない殿こと、ネズミ先輩の4人。

そんな登山会の記念すべき初富士登山は、今から10年前の2013年。

いや~この時は辛かった。なんとか頂上まで行けましたが、初体験という事もあり、
空気の薄い場所で坂道を登るという事が、どれだけキツイ事なのかを思い知らせれました。

頂上から本当の富士山最高峰の剣が峰に行くまでが本当に辛くて、到着した時には精も魂も尽き果てました。

これまで何度もフルマラソンにも出場し、普段から筋トレやトレーニングしてるミモザでさえ、9合目で突然頭痛に見舞われ、一歩も進めない事態に陥ったからね。

ただその分、そこから見る景色や、頂上に辿り着いた時の感動は何物にも代えられない凄いモノでした。

そんな人生で初めての富士登山。あまりにキツくて8合目で休憩してる時でした。

とんでもない光景が俺らの目に飛び込んで来たんです。
それは登山ではありえない、スーツ姿で革靴とバッグを持ったサラリーマン風の方が、信じられないスピードで富士山を駆け上って来たんです。


そしてあっという間に俺達を追い越し、頂上まで行ったかと思うと、今度はまたしても物凄いスピードで下山して来たんです。

この空気の薄い富士山8合目では、10歩登るのに2.3分ぐらいかかるんです。
それを考えたらこの人バケモノです。しかもスーツと革靴で。
右端の何回も富士登山してる百戦錬磨のまさやんでさえ、呆気に取られてました。
あまりの衝撃に、この方と記念撮影してもらいました。

ミモザなんて名刺交換してもらってましたからね。

雲の上で名刺交換なんて粋ですよね。
ミモザのもらった名刺を見てビックリ。
実はこの方、勤めていた優良企業の東レを辞め借金25億の会社を父親から引き継ぎ、その会社を今ではオーダースーツチェーン店舗数日本一の年商32億円の企業に成長させた凄い人。

しかも大学時代はノルディック複合選手で、日本アルプスの百名山は全て踏破しており、富士山も8回の登頂(うち2回は残雪期にスキーを担いで)サポートの方も今年の富士登山マラソン完走者。

ほぼアスリートです。凄いわけだ。だから知識・経験の乏しい方は真似しないでね。
そしてこの佐田社長、その自社のオーダースーツのPRの為に、自社のスーツを着て登山をしたり、スキージャンプをしたり、東京マラソンを走る等のチャレンジを行い、それをYouYubeにアップしてる面白い方なんです。

もちろんこの時の様子もYouYubeにアップしてくれてました。
佐田社長が富士山の8合目をスーツ姿で駆け上がってる時に、確かに俺達その姿を休憩所から見てますね。

俺との記念撮影も。

ミモザとの名刺交換も。

まさやんもしっかり映ってます。

本編はこちら。
俺ら登山会、いつの間にか世界デビューしてましたw
さて。
皆さんは月曜日の11時15分からテレビ朝日系で放送してる『激レアさんを連れてきた』という番組をご存知ですか?

オードリー若林と弘中アナが司会を務め、毎回激レアな体験をした人・・・つまり"激レアさん"をゲストとして迎え、衝撃的な実体験を聞く番組でございます。

そして先日の月曜日の夜。
自宅で、その『激レアさんを連れてきた』をなんとなく1人でボーっと見てた俺。
するとその画面になんと!あの佐田社長が激レアさんとして登場してる!!

そのテレビの画面を見て『あ。富士山で会った佐田さんだ』なんて思いながら、そのままその番組を見続けていたら、なんと!!
あ。俺じゃん。

そしてミモザとまさやんじゃん。

わたくし達登山会、今度は全国放送デビューしちゃいました。
顔にモザイクかけられてるけどwモザイクなんていらねーし!!
そんな俺ら登山会の全国放送デビューの本編がこちら。
俺ビックリして思わず声出ちゃってます。1人なのに。
この放送を見て、すぐさま登山会のグループLINEで連絡を取り合う俺達。
『見た?』『映ってましたねw』『スゴすぎるw』『モザイク!w』
その後、そのグループLINEでのやり取りがしばらく続きました。
『富士山に登ったからこそ、こんな凄い人と出会えたんだよな』
『やっぱ富士登山って凄いよな』
『で、今年はどうする?登る?』
『どうします?』
『ホントに登るの?』
そう。今年の富士登山をどうするか実は迷ってる俺ら。実は色んな問題があるんです。
アキレス腱に爆弾を抱えてるミモザ。
登山シーズンは仕事が多忙なまさやん。
月曜日休みで、なかなか2人と日程が合わない俺。
そういった色んな事情があって今年の富士山に登山するか決めかねてる俺らに、登山会女子部のMからこんな提案が。

『悩んでるんだったら“もう登らなきゃいけない状況”を作れば良いんじゃないですか?』
俺らがもう富士山に登るしかない状況・・・?
まぁ確かに俺らが『もうこれじゃ富士山に登るしかねぇじゃん!』って状況になったら、登らざるを得ないわな。でもそれってどんな状況よ?
すると、そんなMから武ぞうに1つの荷物が届きました。
中には『これをお店の前に飾って下さい』という手紙と一緒に・・・
我々の写真と共に『今年は登る』と書かれたのぼり旗が!!

確かにこののぼりを武ぞうや、まさやんやミモザの会社の前に立てておけば、富士山に登らざるを得ないわな。世間の皆様に決意表明しちゃうわけだからw
YouYubeで世界中に発信されてるし、テレビで全国デビューもしちゃったし、
俺ら登山会も大分世間に認知されちゃってるばずだしね(笑)モザイクかかってたけど。
そんなMから届いた、のぼりをもう一度よく見てみると、下の方に何か小さな文字が書かれている。
そこにはこう書かれてありました。
『かも』

そう!我ら登山会、今年は富士山に登る!
かもね(笑)

去年は忍者の恰好で行きました。そのメンバーは左から、まさやん、俺、ミモザ。

そして忘れてならない殿こと、ネズミ先輩の4人。

そんな登山会の記念すべき初富士登山は、今から10年前の2013年。

いや~この時は辛かった。なんとか頂上まで行けましたが、初体験という事もあり、
空気の薄い場所で坂道を登るという事が、どれだけキツイ事なのかを思い知らせれました。

頂上から本当の富士山最高峰の剣が峰に行くまでが本当に辛くて、到着した時には精も魂も尽き果てました。

これまで何度もフルマラソンにも出場し、普段から筋トレやトレーニングしてるミモザでさえ、9合目で突然頭痛に見舞われ、一歩も進めない事態に陥ったからね。

ただその分、そこから見る景色や、頂上に辿り着いた時の感動は何物にも代えられない凄いモノでした。

そんな人生で初めての富士登山。あまりにキツくて8合目で休憩してる時でした。

とんでもない光景が俺らの目に飛び込んで来たんです。
それは登山ではありえない、スーツ姿で革靴とバッグを持ったサラリーマン風の方が、信じられないスピードで富士山を駆け上って来たんです。


そしてあっという間に俺達を追い越し、頂上まで行ったかと思うと、今度はまたしても物凄いスピードで下山して来たんです。

この空気の薄い富士山8合目では、10歩登るのに2.3分ぐらいかかるんです。
それを考えたらこの人バケモノです。しかもスーツと革靴で。
右端の何回も富士登山してる百戦錬磨のまさやんでさえ、呆気に取られてました。
あまりの衝撃に、この方と記念撮影してもらいました。

ミモザなんて名刺交換してもらってましたからね。

雲の上で名刺交換なんて粋ですよね。
ミモザのもらった名刺を見てビックリ。
実はこの方、勤めていた優良企業の東レを辞め借金25億の会社を父親から引き継ぎ、その会社を今ではオーダースーツチェーン店舗数日本一の年商32億円の企業に成長させた凄い人。

しかも大学時代はノルディック複合選手で、日本アルプスの百名山は全て踏破しており、富士山も8回の登頂(うち2回は残雪期にスキーを担いで)サポートの方も今年の富士登山マラソン完走者。

ほぼアスリートです。凄いわけだ。だから知識・経験の乏しい方は真似しないでね。
そしてこの佐田社長、その自社のオーダースーツのPRの為に、自社のスーツを着て登山をしたり、スキージャンプをしたり、東京マラソンを走る等のチャレンジを行い、それをYouYubeにアップしてる面白い方なんです。

もちろんこの時の様子もYouYubeにアップしてくれてました。
佐田社長が富士山の8合目をスーツ姿で駆け上がってる時に、確かに俺達その姿を休憩所から見てますね。

俺との記念撮影も。

ミモザとの名刺交換も。

まさやんもしっかり映ってます。

本編はこちら。
俺ら登山会、いつの間にか世界デビューしてましたw
さて。
皆さんは月曜日の11時15分からテレビ朝日系で放送してる『激レアさんを連れてきた』という番組をご存知ですか?

オードリー若林と弘中アナが司会を務め、毎回激レアな体験をした人・・・つまり"激レアさん"をゲストとして迎え、衝撃的な実体験を聞く番組でございます。

そして先日の月曜日の夜。
自宅で、その『激レアさんを連れてきた』をなんとなく1人でボーっと見てた俺。
するとその画面になんと!あの佐田社長が激レアさんとして登場してる!!

そのテレビの画面を見て『あ。富士山で会った佐田さんだ』なんて思いながら、そのままその番組を見続けていたら、なんと!!
あ。俺じゃん。

そしてミモザとまさやんじゃん。

わたくし達登山会、今度は全国放送デビューしちゃいました。
顔にモザイクかけられてるけどwモザイクなんていらねーし!!
そんな俺ら登山会の全国放送デビューの本編がこちら。
俺ビックリして思わず声出ちゃってます。1人なのに。
この放送を見て、すぐさま登山会のグループLINEで連絡を取り合う俺達。
『見た?』『映ってましたねw』『スゴすぎるw』『モザイク!w』
その後、そのグループLINEでのやり取りがしばらく続きました。
『富士山に登ったからこそ、こんな凄い人と出会えたんだよな』
『やっぱ富士登山って凄いよな』
『で、今年はどうする?登る?』
『どうします?』
『ホントに登るの?』
そう。今年の富士登山をどうするか実は迷ってる俺ら。実は色んな問題があるんです。
アキレス腱に爆弾を抱えてるミモザ。
登山シーズンは仕事が多忙なまさやん。
月曜日休みで、なかなか2人と日程が合わない俺。
そういった色んな事情があって今年の富士山に登山するか決めかねてる俺らに、登山会女子部のMからこんな提案が。

『悩んでるんだったら“もう登らなきゃいけない状況”を作れば良いんじゃないですか?』
俺らがもう富士山に登るしかない状況・・・?
まぁ確かに俺らが『もうこれじゃ富士山に登るしかねぇじゃん!』って状況になったら、登らざるを得ないわな。でもそれってどんな状況よ?
すると、そんなMから武ぞうに1つの荷物が届きました。
中には『これをお店の前に飾って下さい』という手紙と一緒に・・・
我々の写真と共に『今年は登る』と書かれたのぼり旗が!!

確かにこののぼりを武ぞうや、まさやんやミモザの会社の前に立てておけば、富士山に登らざるを得ないわな。世間の皆様に決意表明しちゃうわけだからw
YouYubeで世界中に発信されてるし、テレビで全国デビューもしちゃったし、
俺ら登山会も大分世間に認知されちゃってるばずだしね(笑)モザイクかかってたけど。
そんなMから届いた、のぼりをもう一度よく見てみると、下の方に何か小さな文字が書かれている。
そこにはこう書かれてありました。
『かも』

そう!我ら登山会、今年は富士山に登る!
かもね(笑)

全力で生きる
少し前に『カエルの鳴き声がうるさい』という苦情がある。という話が話題になりましたよね。

まぁ仕方ないよ。ウチもうるさいよ。特にボスガエルが一番うるさい。
こうして人を笑わせる事、笑いを取る事に常に全力な俺。
その為なら、カエルになって全世界に動画を発信する事ぐらい、どうって事ございません。
それがわたくしの仕事だと思ってますから。
そんな俺と同じ思想を持った仲間が、毎年富士山に登ってる登山会のメンバー。
去年は忍者の恰好で極寒の富士山五合目まで行きました。皆さんに笑ってもらう為だけに。

もちろん殿も一緒に。

中でも、このブログではお馴染のまさやんはなかなかの芸達者で、過去にも色んな恰好をして笑いをかっさらって行く、俺のライバルでもあります。

そんなまさやんが俺の誕生日に、まさやんオリジナルステッカーをくれました。
【今日も全力で生きる】

素晴らしいし、オモロイ。そして若干悔しい。
そんなまさやんなんですが、最近大人になったのかなんなのか良くわかりませんが、彼の言動に少し変化が。
『登山会女子部のMの誕生日に“サプライズで来てくれませんか?“という依頼があったから、今晩ドッキリで忍者の恰好で行こう!』と誘っても「いや、今日はやめときます」と言って不参加。普段ならそういう事大好きなのに。
前も登山会のメンバーのミモザをドッキリする為だけに、車で一時間かけてサーファーの恰好で居酒屋に現れたじゃん。

仕方ないので俺と殿だけで任務を遂行して来ました。

もうそういう事するの飽きたのかな?
常に笑いを求められる『まさやん』で居続ける事に疲れたのかな?
そんなまさやんの変化は、自身のSNSにも。
まさやんのSNSから。
【1人で焚き火を眺めている時間は、自分と向き合う大切な時間】

はぁ?
お前、焚き火の時はいつも小人図鑑みたいだったじゃねぇかよ。

しかもその時いた女子の顔の目の前に、お前の小人を向き合わせてたじゃねぇか。

まさやんのSNSから。
【自宅キャンプの翌朝に、自分でコーヒーを淹れるのが至福の時間】

はぁ?コーヒー?
お前、小人の恰好のままコンビニにコーヒー買いに行って通報されそうになったじゃねぇかよ。

どうしちゃった?
カッコつけてるの?
SNSだけではなく、まさやんの発言まで変わって来た。
ま:『俺、こういうあおり運転とかする奴大っ嫌いなんですよ!』

いやいや、お前ちょっと前に、この犯人のモノマネして飲み会に現れたじゃん。

ま:『最近は家の近くで呑んで、早目に帰る飲み会が良いんですよねー』

いやいや、お前この時「もうお開きだ」って言ってんのに、酔っ払って「まだ帰りたくない」って言ってなかなか帰りの車に乗らなくて、あの犯人みたいに仲間に無理矢理車に乗せられてたじゃん。

ま:『最近、武さんと男同士で真面目な話して呑むのも好きなんですよね~』

いやいや、お前俺と男同士で真面目に呑む時も、美川憲一のコスプレして来てたじゃん。

どうしちゃったんだよ、お前?
急に落ち着いちゃったの?
それともモテたいの?
俺の49歳の誕生日には子門真人になって、およげたいやきくん歌って祝ってくれたよな?

俺の50歳の誕生日にはaikoになって祝ってくれた。

そして俺の48歳の誕生日にはサンシャイン池崎になって、全力で預金残高と暗証番号を全てさらけ出してくれたじゃねーか。

あの頃のお前の方が、今のお前より数倍オモシロイし、モテると思うぞ。
この時は本当に全力だった。最近どうしちゃったんだよ、お前。ひよったんか?
さっき、お前が俺の今年の誕生日にくれたステッカーに【今日も全力で生きる】って書いてあったけど、最近全然毎日全力じゃねぇじゃん。守りに入ってんじゃん。

俺は周りの皆を笑顔にしたくて、毎日全力で生きてるぜ。
ついこの前も、俺、北斗の拳のマミヤになって、イエモンの“楽園”をキメて来たぞ。

あ。でも仕方ねーよな。
お前だって、ミモザ同様、伊東でも有名な会社の社長だもんな。
俺と違って社会的地位もあるし、いつまでもそんなバカやってる歳でも立場でもねーし、守りに入って当然。ひよって当然だわな。モテたいと思って当然だよ。
でも、ずっとお前の事、ライバルだと思って、人様を笑顔にしたい為だけに互いおバカな事を発信し続けて来た俺からしたら、お前が落ち着いちゃったのはやっぱり寂しいな。
そんな頃、俺の同級生でまさやんとも共通の知り合いの、やはりまさやんと一緒で伊東を代表する企業の社長から、何枚かの写真が添付された一通のLINEが。
『武、お疲れ!この前、組合の日帰り研修バス旅行で、まさやんが丸一日バスガイドになってくれたよ!』
そのLINEを見た瞬間、全く意味が分からない俺。
え?まさやんがバスガイド?どういう事?
バスガイドの代わりになって、バスの中で旅の解説してたって事?
そのLINEに添付されてた写真がこちら。

ヤバッwバスガイド代わりじゃなくて、本当のバスガイドに変身したのね。
つか、まさやんのお袋そっくりな。
え~・・・
まさやん、伊東を代表する企業の社長や会長が参加した、日帰り研修バス旅行で出発してから解散まで、コスプレしてバスガイドに徹してたそうですよ。

しかもバスの中だけじゃなくて、目的地の横浜中華街でもずっとこの格好で歩いてたそうです。ブスだわ~w
やっぱお前はスゲーわ。ゴメン。俺が誤解してた。
お前は全く変わってないし、ひよってもいないし、カッコもつけてないし、人様を笑顔にする為に毎日全力で生きてるわ。
それでこそまさやん!それでこそ俺の永遠のライバル!
これからも周りの人間を笑顔にする為に切磋琢磨しような!
それでモテるかどうかは知らんけど(笑)

まぁ仕方ないよ。ウチもうるさいよ。特にボスガエルが一番うるさい。
こうして人を笑わせる事、笑いを取る事に常に全力な俺。
その為なら、カエルになって全世界に動画を発信する事ぐらい、どうって事ございません。
それがわたくしの仕事だと思ってますから。
そんな俺と同じ思想を持った仲間が、毎年富士山に登ってる登山会のメンバー。
去年は忍者の恰好で極寒の富士山五合目まで行きました。皆さんに笑ってもらう為だけに。

もちろん殿も一緒に。

中でも、このブログではお馴染のまさやんはなかなかの芸達者で、過去にも色んな恰好をして笑いをかっさらって行く、俺のライバルでもあります。

そんなまさやんが俺の誕生日に、まさやんオリジナルステッカーをくれました。
【今日も全力で生きる】

素晴らしいし、オモロイ。そして若干悔しい。
そんなまさやんなんですが、最近大人になったのかなんなのか良くわかりませんが、彼の言動に少し変化が。
『登山会女子部のMの誕生日に“サプライズで来てくれませんか?“という依頼があったから、今晩ドッキリで忍者の恰好で行こう!』と誘っても「いや、今日はやめときます」と言って不参加。普段ならそういう事大好きなのに。
前も登山会のメンバーのミモザをドッキリする為だけに、車で一時間かけてサーファーの恰好で居酒屋に現れたじゃん。

仕方ないので俺と殿だけで任務を遂行して来ました。

もうそういう事するの飽きたのかな?
常に笑いを求められる『まさやん』で居続ける事に疲れたのかな?
そんなまさやんの変化は、自身のSNSにも。
まさやんのSNSから。
【1人で焚き火を眺めている時間は、自分と向き合う大切な時間】

はぁ?
お前、焚き火の時はいつも小人図鑑みたいだったじゃねぇかよ。

しかもその時いた女子の顔の目の前に、お前の小人を向き合わせてたじゃねぇか。

まさやんのSNSから。
【自宅キャンプの翌朝に、自分でコーヒーを淹れるのが至福の時間】

はぁ?コーヒー?
お前、小人の恰好のままコンビニにコーヒー買いに行って通報されそうになったじゃねぇかよ。

どうしちゃった?
カッコつけてるの?
SNSだけではなく、まさやんの発言まで変わって来た。
ま:『俺、こういうあおり運転とかする奴大っ嫌いなんですよ!』

いやいや、お前ちょっと前に、この犯人のモノマネして飲み会に現れたじゃん。

ま:『最近は家の近くで呑んで、早目に帰る飲み会が良いんですよねー』

いやいや、お前この時「もうお開きだ」って言ってんのに、酔っ払って「まだ帰りたくない」って言ってなかなか帰りの車に乗らなくて、あの犯人みたいに仲間に無理矢理車に乗せられてたじゃん。

ま:『最近、武さんと男同士で真面目な話して呑むのも好きなんですよね~』

いやいや、お前俺と男同士で真面目に呑む時も、美川憲一のコスプレして来てたじゃん。

どうしちゃったんだよ、お前?
急に落ち着いちゃったの?
それともモテたいの?
俺の49歳の誕生日には子門真人になって、およげたいやきくん歌って祝ってくれたよな?

俺の50歳の誕生日にはaikoになって祝ってくれた。

そして俺の48歳の誕生日にはサンシャイン池崎になって、全力で預金残高と暗証番号を全てさらけ出してくれたじゃねーか。

あの頃のお前の方が、今のお前より数倍オモシロイし、モテると思うぞ。
この時は本当に全力だった。最近どうしちゃったんだよ、お前。ひよったんか?
さっき、お前が俺の今年の誕生日にくれたステッカーに【今日も全力で生きる】って書いてあったけど、最近全然毎日全力じゃねぇじゃん。守りに入ってんじゃん。

俺は周りの皆を笑顔にしたくて、毎日全力で生きてるぜ。
ついこの前も、俺、北斗の拳のマミヤになって、イエモンの“楽園”をキメて来たぞ。

あ。でも仕方ねーよな。
お前だって、ミモザ同様、伊東でも有名な会社の社長だもんな。
俺と違って社会的地位もあるし、いつまでもそんなバカやってる歳でも立場でもねーし、守りに入って当然。ひよって当然だわな。モテたいと思って当然だよ。
でも、ずっとお前の事、ライバルだと思って、人様を笑顔にしたい為だけに互いおバカな事を発信し続けて来た俺からしたら、お前が落ち着いちゃったのはやっぱり寂しいな。
そんな頃、俺の同級生でまさやんとも共通の知り合いの、やはりまさやんと一緒で伊東を代表する企業の社長から、何枚かの写真が添付された一通のLINEが。
『武、お疲れ!この前、組合の日帰り研修バス旅行で、まさやんが丸一日バスガイドになってくれたよ!』
そのLINEを見た瞬間、全く意味が分からない俺。
え?まさやんがバスガイド?どういう事?
バスガイドの代わりになって、バスの中で旅の解説してたって事?
そのLINEに添付されてた写真がこちら。

ヤバッwバスガイド代わりじゃなくて、本当のバスガイドに変身したのね。
つか、まさやんのお袋そっくりな。
え~・・・
まさやん、伊東を代表する企業の社長や会長が参加した、日帰り研修バス旅行で出発してから解散まで、コスプレしてバスガイドに徹してたそうですよ。

しかもバスの中だけじゃなくて、目的地の横浜中華街でもずっとこの格好で歩いてたそうです。ブスだわ~w
やっぱお前はスゲーわ。ゴメン。俺が誤解してた。
お前は全く変わってないし、ひよってもいないし、カッコもつけてないし、人様を笑顔にする為に毎日全力で生きてるわ。
それでこそまさやん!それでこそ俺の永遠のライバル!
これからも周りの人間を笑顔にする為に切磋琢磨しような!
それでモテるかどうかは知らんけど(笑)
ハードボイルド小説【臨時休業】
俺の名は武ぞう。静岡県伊東市でラーメン店を営んでいる。
そんな俺の趣味は食べ歩き。休みの日はラーメンだけでなく、色んな料理を食べ歩いている。
色んなお店に行くと全て勉強になる。俺も料理人の端くれ。一生勉強、一生修行だと思って食べ歩きを続けている。なかやまきんに君ではないが“It's My Life(それが俺の人生)”だからだ。

だが、そんな勉強と趣味を兼ねた食べ歩きなのだが、1つだけ難点がある。
飲食店にはありがちなのだが、ラーメン店も含め、飲食店にはとにかく月曜日定休日が多い。何を隠そう、ウチの店、武ぞうも月曜定休だ。
なので、俺が月曜日以外に休んだ時は必ずと言っていいほど、月曜日定休のお店に行く。
最近ウチの近所にオープンした『Ramen&bar Kei』月曜定休
『醤油らぁ麺』

あっさり魚介スープ。パツンとした自家製麺。レアチャーシューからも丁寧な仕事が感じられた。
『つけ麺』

魚介豚骨。こちらのチャシューは煮豚。麺は全粒粉入り。
夜のメニュー『カルパッチョ』と『サラダ』


ウチの近所にもこんな素敵で本格的なラーメン屋さんが出来るなんて嬉しい限りだ。
沼津『やきとり 車』月曜定休

先日、沼津で呑んだ時に仲間に連れてってもらったお店。
美味しかった。お客さん一杯だった。
その日の晩の〆。同じく沼津『池めん』台湾まぜそば 月曜定休

串ざる本舗と同一店舗で営業。説明不要の美味さ。
たまに月曜日以外休むと、こうして普段行けないお店に行ける。
そんな中、俺は先日の5月にGWの代休で火・水・木曜日を休む事にした。

そんな三連休も、やる事と言ったらやはり食べ歩きだ。
火曜日は先程紹介したお店を食べ歩き、翌日の水曜日は横浜方面に用事があったので、そちらの月曜定休のお店に行く事にした。
そんな水曜日。横浜に向けて出発。
横浜でのお目当てのお店は二軒。もちろんどちらも月曜定休のお店だ。
一軒目のお店に到着。
一軒目のお店は大本命の食べログ百名店にも選ばれ、カップラーメンにもなってる
『らーめん鶏喰~TRICK~』月曜定休

俺が昔からずっと来たかったお店だ。この三連休一番楽しみにしていたお店でもある。
このお店に来る為だけに何度月曜日以外休もうとした事か。今日やっとその夢が叶う。
俺ははやる心を押さえて、お店の近くのコインパーキングに車を停めた。
車を停め、駐車場からお店までの少しの距離を歩く。
5月中旬とは言え、この日は真夏のような気候だ。少しの距離を歩くだけでも汗ばむ。
でも、これから感じる未体験ゾーンの感動の事を考えれば、むしろその汗が心地良いぐらいだ。
そして俺はとうとう『らーめん鶏喰~TRICK~』の前へと立った。
ずっと逢いたかった最愛の人にやっと逢えたような、そんな気分だった。
1つ深呼吸をして、お店に入ろうとそのドアに手をかけようとしたその瞬間!
俺の頭の先から爪先にかけて雷に射抜かれたような感覚に見舞われた!!
【首の状態が非常に悪く、本日臨時休業させて頂きます】

り、り、臨時休業・・・?
横浜まで来たのに・・?
雷に打たれた衝撃の後には、重たい鉛の塊を飲み込んだかのように、胃の中にドス黒い絶望感が広がった。
俺はその絶望感に耐え切れず、その場で地面に膝を付きそうになった。
先程まで心地よく感じていた、初夏のような照りつける日差しが、今は非常に重苦しく感じた。
でも怪我なら仕方がない。俺達の商売は体が資本。その気持ちはよく分かる。
休みたくて休んだのではなく、仕方なくお店を閉めたのだろう。
それに俺だってこうして定休日以外を休んでいるんだ。
その時に来店して頂いたお客様の中にも、こういう気持ちになってる方が、少なからずいるはず。そういうお客様の気持ちを再認識出来た。
季節外れの春の強い日差しに打たれ、心も打ちひしがれ、俺は歩いて来た道をそのままトンボ返りして駐車場に戻った。
いつまでも落ち込んでいても仕方がない。車の乗ってエンジンをかける。エアコンからの冷風がその乱れた心に染み渡る。
その柔かな風に当たりながら一度目を閉じ、大きな深呼吸をして心を落ち着かせ、もう一軒のお目当ての店に向かう事にした。
その向かったもう一軒のお目当てのお店は全国区でもあり、都会に何店舗も出店している、塩ラーメン専門店『本丸亭』月曜定休。
食したのはもちろん塩らー麺。

流石。という言葉しか出て来ない程完成度が高い。
麺は長きにわたる“塩ラーメンには細麺”の定義をひっくり返した中太麺。そしてトッピングの春菊が良い仕事をしている。
春菊を塩ラーメンにトッピングするというアイデアが浮かぶ事自体が常人ではないのだと思う。
『らーめん鶏喰~TRICK~』は食せなかったのは残念だが、こういった超一流店のラーメンを食せて勉強になった。
しかし、横浜まで来てラーメン一杯だけで帰るのは気が引けた。
前日から横浜では二杯食べると決めていたので、急遽月曜定休のラーメン店を検索した。
ヒットしたのは今俺がいる場所のすぐ近くにある家系店。意外と有名店らしい。

盛り付けが全てを物語っていた。切ない気持ちを抱えながらこの店を後にした。
リカバリー店には恵まれなかったが、本丸亭という本物を体験出来たので、若干のモヤモヤした気持ちを押さえて帰路に着いた。
自宅に戻り、翌日の食べ歩きの計画を綿密に立てた。
今日の“お目当ての店が臨時休業“という失敗は明日に繋げてはならない。
俺は明日訪れるであろう、感動の波を想像しながら静かに眠りに着いた。
翌日。
この日は三連休最終日の木曜日。
興奮しているせいなのか、俺はこの日、朝早くに目が覚めてしまった。
熱くなった頭を冷やす意味で、俺はぬるめのシャワーを浴びた。
脳と体全体の細胞にそのシャワーが染み込んでいく感覚。
この日のお目当ての月曜定休のお店は二軒に絞った。
一軒目は伊豆の国市にある『ひょうたん弥兵衛』月曜定休。

こちらのお店は居酒屋さんなのだがランチもやっていて、そのランチタイムに提供してるラーメンが専門店レベルのクオリティという噂の有名店。
身支度を終え、早速俺はそのお店に向かった。
営業開始時間と同時に駐車場に車を滑り込ませ、そのお店に到着。
昨日の横浜の『らーめん鶏喰~TRICK~』とは違い、間違いなく開店している。
臨時休業は無い。普段行けないお店に行けると言う事からか、普段の食べ歩きとは一味違う高揚感に包まれた。
“居酒屋のなのに、ランチに専門店レベルのクオリティのラーメンを出すお店”
その店先に立ち、店頭に掲げてあるメニューに目を凝らした。
その店先のメニューを見た瞬間、急激に俺の鼓動が乱れる。脳の奥が急に冷え出す。
暑い時に出る汗ではなく、変な汗が背中を伝う。
この日の『ひょうたん弥兵衛』のランチメニューの中に期待して当たり前にあると思っていた“ラーメン”という文字は無かった。

店員の方に聞いてみたところ、ランチのラーメンは隔週提供だそう。
つまり、第一週にラーメンを提供したら、次にランチでラーメンを提供するのは第三週。
この日はラーメン以外のランチメニューだった。
前日の『らーめん鶏喰~TRICK~』の前で感じたのに似た、嫌な感情が俺全体を包み込む。
同じ過ちを犯さない為に、昨日の晩、SNSや色々な情報をチェックしたのに、悔しい。
いや、悔しいというより『なんでいつも俺はこうなんだ』という自戒の念が強い。
そのお店でラーメンを食べるのは諦め、もう一軒のお目当てのお店に向かった。
そのお店は沼津市にある『伊豆家』月火定休。

天丼が有名なお店。沼津で天丼と言ったらこのお店なぐらいの有名店。
このお店がこの日の大本命。だが実はこの伊豆家、俺は過去に二回ほどフラれている。
一度目は、このお店がそれまで月曜定休だったのが、月火定休に変わったのを知らずに、やっと休みを取って火曜日に行ったら休み。
二回目はやっと休みを取った水曜日に、インターネット上に記載されてる営業時間内に行ったのだが、売り切れで営業終了。

正直言うと、自営業の俺たちはそんなに頻繁に定休日以外に休みは取れない。
休みを取れないというより、そんな簡単に定休日以外にお店を閉めれない。
会社員と違って定休日以外にお店を閉めると言う事は、それだけ売り上げが減って経営を圧迫するからだ。
お客様への信頼も失う。
なので今回のGWの代休で休んだこの木曜日で三度目の正直のリベンジをどうしても果したい。
このお店は月火休み。今日は18日の木曜日。完全に営業日。そしてお店に到着した。
このお店の営業開始時間は11時。今の時間11時50分。さすがにこの時間の売り切れはあり得まい。
俺はお店から少し離れた駐車場に車を停めた。
車を停め、駐車場からお店までの少しの距離を歩く。
三度目の正直で、やっと夢にまで見た天丼が食べれる。
そして俺はとうとう『伊豆家』の前へと立った。
生まれた時から離れ離れだった親とやっと逢えたような、そんな気分だった。
1つ深呼吸をして、お店に入ろうとそのドアに手をかけようとしたその瞬間!
脳天を鈍器で殴られ、記憶が遠のく様なそんな感覚に見舞われた!!
【5月15日から19日まで連休します】

れ、れ、連休・・・?
り、り、臨時休業・・・?
実際殴られたわけではないが、頭の奥に本当に殴られたような嫌な痺れた違和感がいつまでも残ってる。
その張り紙の文字の意味が理解できず、しばらくその場に立ち尽くした。その後、運転免許や高校受験に失敗した時の様な嫌悪感が胸の奥に広がった。
何故か先程の『ひょうたん弥兵衛』や前日の『らーめん鶏喰~TRICK~』の臨時休業を目の当たりにした時とは違った感情が溢れ出した。
『らーめん鶏喰~TRICK~』の時はその場で地面に膝を付きそうになったが、今回はその張り紙に向かって「キィー!!フザッケンナ!!3回目だぞ!!」と叫びたい感情に駆られた。
その窓ガラスにドンっと拳を当てたい気持ちを必死に理性で抑えた。
でもGWの代休なら仕方がない。コロナ明けで今年のGWは凄まじく忙しかったのだろう。ウチもそうだった。実際俺だってこうしてGWの代休で定休日以外を休んでいるのだ。
とはいえ、前日から営業時間や定休日をくまなく調べ、綿密に計画を練った2軒の店からフラれた俺は相当なダメージを受けた。
だが、いつまでも落ち込んでいても仕方がない。駐車場に戻って車に乗り、他に行きたかった月曜日休みのお店を思い起こす。
三島 スープカレー専門店『よつば』 日曜月曜定休 『スープカレーラーメン』

トマトベースのスパイスの効いたスープカレーラーメン。凄く美味しい。
今まで食べたスープカレーのなかでも断トツに美味い。滅多に来れないので職業柄スープカレーラーメンを選んだが、定番のスープカレーが食べたかった。お店も経営者の方も凄くお洒落でお客さん一杯だった。
結局この日はお目当てのお店2軒に振られたが、凄く美味しいお店に出会えたので、俺の心のモヤモヤした部分は滝で洗い流されたかのように落ち着きを取り戻した。
前日同様、俺はこの木曜日は2軒食べ歩くと決めていたので、もう一軒の月曜定休のお店に狙いを定めた。獲物を狙うスナイパーの様に静かに蒼く俺の心は燃えていた。
そしていよいよ、この三連休最後の食べ歩きを飾る、月曜定休のお店に近付いて来た。
前日も横浜の一流店にフラれ、この日も2軒のお店にフラれた。
もう同じ過ちは繰り返したくない。俺はそのお店についてとことん調べ抜いた。
定休日はもちろん、営業時間、早仕舞いの可能性全部だ。
そのお店はその条件を全部クリアしている。今は間違いなく営業中だ。
そしてそのお店の前に差し掛かった時俺は、今までにない困惑に包み込まれた!
営業中?準備中?一体どっちなんだ!?

その光景を見て戸惑う俺。また店先まで行って臨時休業だったらどうしよう。
それとも本当に営業中なのだろうか?
そんな迷いや弱気が、俺の脳を支配しようとしたその瞬間!
あの、なかやまきんに君のあのフレーズが俺の頭の中に舞い降りた!
『オイっ!俺の筋肉!!そのお店に行くのかい?行かないのかい?どっちなんだいっ?!』

そうだった!迷っていたら先になんて進めない!
どんな結果が待ち受けてようとも、まずは一歩踏み出す勇気が大事なんだ!
だから「行ーーーくーーー!」

俺は覚悟を決めてその店の前に立った!!
でも俺はまたしてもその店の前で凍り付いた。
そうなのだ。その店も臨時休業だったのだ!!

俺は絶望を通り越し、自分でも制御出来ない程の不思議な感情に陥った。
次の瞬間「フフフ・・・ハハハ・・・アハハ・・・」と何故か腹の底から笑いが込み上げて来たのだ。
人間と言うのは、三軒連続で臨時休業を喰らうと、怒りや悲しみ、自分への情けなさを通り越して、笑いが出て来るんだと初めて知った。
ひとしきり自分へ失笑した俺は、またしても駐車場の車に戻り、大きく深呼吸をし心を静めた。
昨日も一番のお目当ての店が臨時休業。
そして今日はお目当ての店、2軒が臨時休業。
前日からとことん調べたのにも関わらずだ。
でもそれも仕方がない。どのお店もGWに頑張ったから、この時期に休んだのだろう。
ウチだってそうだ。
そう自分に言い聞かせて悔しさを紛らわした。
そして、快晴の5月の春空を見上げながら、静かに目を閉じ俺はこうつぶやいた。
もう・・・・
『ヤーーーー!!!』

完
そんな俺の趣味は食べ歩き。休みの日はラーメンだけでなく、色んな料理を食べ歩いている。
色んなお店に行くと全て勉強になる。俺も料理人の端くれ。一生勉強、一生修行だと思って食べ歩きを続けている。なかやまきんに君ではないが“It's My Life(それが俺の人生)”だからだ。

だが、そんな勉強と趣味を兼ねた食べ歩きなのだが、1つだけ難点がある。
飲食店にはありがちなのだが、ラーメン店も含め、飲食店にはとにかく月曜日定休日が多い。何を隠そう、ウチの店、武ぞうも月曜定休だ。
なので、俺が月曜日以外に休んだ時は必ずと言っていいほど、月曜日定休のお店に行く。
最近ウチの近所にオープンした『Ramen&bar Kei』月曜定休
『醤油らぁ麺』

あっさり魚介スープ。パツンとした自家製麺。レアチャーシューからも丁寧な仕事が感じられた。
『つけ麺』

魚介豚骨。こちらのチャシューは煮豚。麺は全粒粉入り。
夜のメニュー『カルパッチョ』と『サラダ』


ウチの近所にもこんな素敵で本格的なラーメン屋さんが出来るなんて嬉しい限りだ。
沼津『やきとり 車』月曜定休

先日、沼津で呑んだ時に仲間に連れてってもらったお店。
美味しかった。お客さん一杯だった。
その日の晩の〆。同じく沼津『池めん』台湾まぜそば 月曜定休

串ざる本舗と同一店舗で営業。説明不要の美味さ。
たまに月曜日以外休むと、こうして普段行けないお店に行ける。
そんな中、俺は先日の5月にGWの代休で火・水・木曜日を休む事にした。

そんな三連休も、やる事と言ったらやはり食べ歩きだ。
火曜日は先程紹介したお店を食べ歩き、翌日の水曜日は横浜方面に用事があったので、そちらの月曜定休のお店に行く事にした。
そんな水曜日。横浜に向けて出発。
横浜でのお目当てのお店は二軒。もちろんどちらも月曜定休のお店だ。
一軒目のお店に到着。
一軒目のお店は大本命の食べログ百名店にも選ばれ、カップラーメンにもなってる
『らーめん鶏喰~TRICK~』月曜定休

俺が昔からずっと来たかったお店だ。この三連休一番楽しみにしていたお店でもある。
このお店に来る為だけに何度月曜日以外休もうとした事か。今日やっとその夢が叶う。
俺ははやる心を押さえて、お店の近くのコインパーキングに車を停めた。
車を停め、駐車場からお店までの少しの距離を歩く。
5月中旬とは言え、この日は真夏のような気候だ。少しの距離を歩くだけでも汗ばむ。
でも、これから感じる未体験ゾーンの感動の事を考えれば、むしろその汗が心地良いぐらいだ。
そして俺はとうとう『らーめん鶏喰~TRICK~』の前へと立った。
ずっと逢いたかった最愛の人にやっと逢えたような、そんな気分だった。
1つ深呼吸をして、お店に入ろうとそのドアに手をかけようとしたその瞬間!
俺の頭の先から爪先にかけて雷に射抜かれたような感覚に見舞われた!!
【首の状態が非常に悪く、本日臨時休業させて頂きます】

り、り、臨時休業・・・?
横浜まで来たのに・・?
雷に打たれた衝撃の後には、重たい鉛の塊を飲み込んだかのように、胃の中にドス黒い絶望感が広がった。
俺はその絶望感に耐え切れず、その場で地面に膝を付きそうになった。
先程まで心地よく感じていた、初夏のような照りつける日差しが、今は非常に重苦しく感じた。
でも怪我なら仕方がない。俺達の商売は体が資本。その気持ちはよく分かる。
休みたくて休んだのではなく、仕方なくお店を閉めたのだろう。
それに俺だってこうして定休日以外を休んでいるんだ。
その時に来店して頂いたお客様の中にも、こういう気持ちになってる方が、少なからずいるはず。そういうお客様の気持ちを再認識出来た。
季節外れの春の強い日差しに打たれ、心も打ちひしがれ、俺は歩いて来た道をそのままトンボ返りして駐車場に戻った。
いつまでも落ち込んでいても仕方がない。車の乗ってエンジンをかける。エアコンからの冷風がその乱れた心に染み渡る。
その柔かな風に当たりながら一度目を閉じ、大きな深呼吸をして心を落ち着かせ、もう一軒のお目当ての店に向かう事にした。
その向かったもう一軒のお目当てのお店は全国区でもあり、都会に何店舗も出店している、塩ラーメン専門店『本丸亭』月曜定休。
食したのはもちろん塩らー麺。

流石。という言葉しか出て来ない程完成度が高い。
麺は長きにわたる“塩ラーメンには細麺”の定義をひっくり返した中太麺。そしてトッピングの春菊が良い仕事をしている。
春菊を塩ラーメンにトッピングするというアイデアが浮かぶ事自体が常人ではないのだと思う。
『らーめん鶏喰~TRICK~』は食せなかったのは残念だが、こういった超一流店のラーメンを食せて勉強になった。
しかし、横浜まで来てラーメン一杯だけで帰るのは気が引けた。
前日から横浜では二杯食べると決めていたので、急遽月曜定休のラーメン店を検索した。
ヒットしたのは今俺がいる場所のすぐ近くにある家系店。意外と有名店らしい。

盛り付けが全てを物語っていた。切ない気持ちを抱えながらこの店を後にした。
リカバリー店には恵まれなかったが、本丸亭という本物を体験出来たので、若干のモヤモヤした気持ちを押さえて帰路に着いた。
自宅に戻り、翌日の食べ歩きの計画を綿密に立てた。
今日の“お目当ての店が臨時休業“という失敗は明日に繋げてはならない。
俺は明日訪れるであろう、感動の波を想像しながら静かに眠りに着いた。
翌日。
この日は三連休最終日の木曜日。
興奮しているせいなのか、俺はこの日、朝早くに目が覚めてしまった。
熱くなった頭を冷やす意味で、俺はぬるめのシャワーを浴びた。
脳と体全体の細胞にそのシャワーが染み込んでいく感覚。
この日のお目当ての月曜定休のお店は二軒に絞った。
一軒目は伊豆の国市にある『ひょうたん弥兵衛』月曜定休。

こちらのお店は居酒屋さんなのだがランチもやっていて、そのランチタイムに提供してるラーメンが専門店レベルのクオリティという噂の有名店。
身支度を終え、早速俺はそのお店に向かった。
営業開始時間と同時に駐車場に車を滑り込ませ、そのお店に到着。
昨日の横浜の『らーめん鶏喰~TRICK~』とは違い、間違いなく開店している。
臨時休業は無い。普段行けないお店に行けると言う事からか、普段の食べ歩きとは一味違う高揚感に包まれた。
“居酒屋のなのに、ランチに専門店レベルのクオリティのラーメンを出すお店”
その店先に立ち、店頭に掲げてあるメニューに目を凝らした。
その店先のメニューを見た瞬間、急激に俺の鼓動が乱れる。脳の奥が急に冷え出す。
暑い時に出る汗ではなく、変な汗が背中を伝う。
この日の『ひょうたん弥兵衛』のランチメニューの中に期待して当たり前にあると思っていた“ラーメン”という文字は無かった。

店員の方に聞いてみたところ、ランチのラーメンは隔週提供だそう。
つまり、第一週にラーメンを提供したら、次にランチでラーメンを提供するのは第三週。
この日はラーメン以外のランチメニューだった。
前日の『らーめん鶏喰~TRICK~』の前で感じたのに似た、嫌な感情が俺全体を包み込む。
同じ過ちを犯さない為に、昨日の晩、SNSや色々な情報をチェックしたのに、悔しい。
いや、悔しいというより『なんでいつも俺はこうなんだ』という自戒の念が強い。
そのお店でラーメンを食べるのは諦め、もう一軒のお目当てのお店に向かった。
そのお店は沼津市にある『伊豆家』月火定休。

天丼が有名なお店。沼津で天丼と言ったらこのお店なぐらいの有名店。
このお店がこの日の大本命。だが実はこの伊豆家、俺は過去に二回ほどフラれている。
一度目は、このお店がそれまで月曜定休だったのが、月火定休に変わったのを知らずに、やっと休みを取って火曜日に行ったら休み。
二回目はやっと休みを取った水曜日に、インターネット上に記載されてる営業時間内に行ったのだが、売り切れで営業終了。

正直言うと、自営業の俺たちはそんなに頻繁に定休日以外に休みは取れない。
休みを取れないというより、そんな簡単に定休日以外にお店を閉めれない。
会社員と違って定休日以外にお店を閉めると言う事は、それだけ売り上げが減って経営を圧迫するからだ。
お客様への信頼も失う。
なので今回のGWの代休で休んだこの木曜日で三度目の正直のリベンジをどうしても果したい。
このお店は月火休み。今日は18日の木曜日。完全に営業日。そしてお店に到着した。
このお店の営業開始時間は11時。今の時間11時50分。さすがにこの時間の売り切れはあり得まい。
俺はお店から少し離れた駐車場に車を停めた。
車を停め、駐車場からお店までの少しの距離を歩く。
三度目の正直で、やっと夢にまで見た天丼が食べれる。
そして俺はとうとう『伊豆家』の前へと立った。
生まれた時から離れ離れだった親とやっと逢えたような、そんな気分だった。
1つ深呼吸をして、お店に入ろうとそのドアに手をかけようとしたその瞬間!
脳天を鈍器で殴られ、記憶が遠のく様なそんな感覚に見舞われた!!
【5月15日から19日まで連休します】

れ、れ、連休・・・?
り、り、臨時休業・・・?
実際殴られたわけではないが、頭の奥に本当に殴られたような嫌な痺れた違和感がいつまでも残ってる。
その張り紙の文字の意味が理解できず、しばらくその場に立ち尽くした。その後、運転免許や高校受験に失敗した時の様な嫌悪感が胸の奥に広がった。
何故か先程の『ひょうたん弥兵衛』や前日の『らーめん鶏喰~TRICK~』の臨時休業を目の当たりにした時とは違った感情が溢れ出した。
『らーめん鶏喰~TRICK~』の時はその場で地面に膝を付きそうになったが、今回はその張り紙に向かって「キィー!!フザッケンナ!!3回目だぞ!!」と叫びたい感情に駆られた。
その窓ガラスにドンっと拳を当てたい気持ちを必死に理性で抑えた。
でもGWの代休なら仕方がない。コロナ明けで今年のGWは凄まじく忙しかったのだろう。ウチもそうだった。実際俺だってこうしてGWの代休で定休日以外を休んでいるのだ。
とはいえ、前日から営業時間や定休日をくまなく調べ、綿密に計画を練った2軒の店からフラれた俺は相当なダメージを受けた。
だが、いつまでも落ち込んでいても仕方がない。駐車場に戻って車に乗り、他に行きたかった月曜日休みのお店を思い起こす。
三島 スープカレー専門店『よつば』 日曜月曜定休 『スープカレーラーメン』

トマトベースのスパイスの効いたスープカレーラーメン。凄く美味しい。
今まで食べたスープカレーのなかでも断トツに美味い。滅多に来れないので職業柄スープカレーラーメンを選んだが、定番のスープカレーが食べたかった。お店も経営者の方も凄くお洒落でお客さん一杯だった。
結局この日はお目当てのお店2軒に振られたが、凄く美味しいお店に出会えたので、俺の心のモヤモヤした部分は滝で洗い流されたかのように落ち着きを取り戻した。
前日同様、俺はこの木曜日は2軒食べ歩くと決めていたので、もう一軒の月曜定休のお店に狙いを定めた。獲物を狙うスナイパーの様に静かに蒼く俺の心は燃えていた。
そしていよいよ、この三連休最後の食べ歩きを飾る、月曜定休のお店に近付いて来た。
前日も横浜の一流店にフラれ、この日も2軒のお店にフラれた。
もう同じ過ちは繰り返したくない。俺はそのお店についてとことん調べ抜いた。
定休日はもちろん、営業時間、早仕舞いの可能性全部だ。
そのお店はその条件を全部クリアしている。今は間違いなく営業中だ。
そしてそのお店の前に差し掛かった時俺は、今までにない困惑に包み込まれた!
営業中?準備中?一体どっちなんだ!?

その光景を見て戸惑う俺。また店先まで行って臨時休業だったらどうしよう。
それとも本当に営業中なのだろうか?
そんな迷いや弱気が、俺の脳を支配しようとしたその瞬間!
あの、なかやまきんに君のあのフレーズが俺の頭の中に舞い降りた!
『オイっ!俺の筋肉!!そのお店に行くのかい?行かないのかい?どっちなんだいっ?!』

そうだった!迷っていたら先になんて進めない!
どんな結果が待ち受けてようとも、まずは一歩踏み出す勇気が大事なんだ!
だから「行ーーーくーーー!」

俺は覚悟を決めてその店の前に立った!!
でも俺はまたしてもその店の前で凍り付いた。
そうなのだ。その店も臨時休業だったのだ!!

俺は絶望を通り越し、自分でも制御出来ない程の不思議な感情に陥った。
次の瞬間「フフフ・・・ハハハ・・・アハハ・・・」と何故か腹の底から笑いが込み上げて来たのだ。
人間と言うのは、三軒連続で臨時休業を喰らうと、怒りや悲しみ、自分への情けなさを通り越して、笑いが出て来るんだと初めて知った。
ひとしきり自分へ失笑した俺は、またしても駐車場の車に戻り、大きく深呼吸をし心を静めた。
昨日も一番のお目当ての店が臨時休業。
そして今日はお目当ての店、2軒が臨時休業。
前日からとことん調べたのにも関わらずだ。
でもそれも仕方がない。どのお店もGWに頑張ったから、この時期に休んだのだろう。
ウチだってそうだ。
そう自分に言い聞かせて悔しさを紛らわした。
そして、快晴の5月の春空を見上げながら、静かに目を閉じ俺はこうつぶやいた。
もう・・・・
『ヤーーーー!!!』

完
| ホーム |